映画「フットルース 夢に向かって」

映画「フットルース 夢に向かって」は、2011年に公開されたアメリカのダンス青春映画です。1984年に公開され、ダンス映画の金字塔と言われた映画「フットルース」のリメイク作品で、オリジナルの曲を使いつつ、より華やかに、そして現代風にアレンジされたダンスが見どころとなっています。監督はクレイグ・ブリュワリーが担当し、プロの振付師でバックダンサーとして活動するケニー・ウォーモールドが映画初出演にして初主演を務め、歌手・ダンサーとしても活動しているジュリアン・ハフが、ヒロイン役を務めました。

ストーリー

ボストンに住む都会的な少年レン・マコーマックは、母親を白血病で亡くし、叔父と叔母の暮らすジョージア州の小さな保守的な町・ボーモントで彼らと共に暮らすことになりました。ボーモントでは数年前に、ダンスパーティーの帰りに若者が乗った車が交通事故に遭い5人が亡くなるという痛ましい事故が起こっていました。事故の原因がダンスパーティーにあると考えた大人たちは、それ以来公衆の場でダンスを踊ったり、大きな音量で音楽をならすことを禁止する条例を作って若者を抑制していました。都会で育ったレンは、ボストンとは全く違うボーモントの堅苦しい雰囲気に、やり場のない閉塞感を感じていました。そこで彼は仲良くなった友人たちにダンスを教え、高校の卒業ダンスパーティーを企画して町の堅苦しい雰囲気を変えていこうと考えました。レンはダンスパーティーの実施を町議会で訴えますが、町の教会で牧師をするムーアをはじめ、保守派の大人たちがそれを却下してしまいます。レンは負けじと聖書を引用してダンスや音楽の自由を主張します。結果は覆ることはありませんでしたが、何人かの大人たちは彼の真摯な態度に心を動かされてつつありました。一方、保守派の代表格であるムーア牧師は、娘と心が通じずに行き違いばかりの日々を送っていました。実は、ムーア牧師の息子は数年前にダンスパーティの後に亡くなった若者の1人なのでした。事故で息子を失った喪失感から抜け出せず、娘とも上手くいかない葛藤の中、ある出来事をきっかけに彼は娘のことを理解しようとし始め、そして徐々にレンの考えにも歩み寄るようになったのでした。数日後、レンは町の境界線のすぐ外にある倉庫でならば、町の条例に触れることなくダンスパーティを開けることを知らされます。さっそくレンはパーティを主催し、ムーア牧師の娘アリエルを誘ってパーティに出席するのでした。パーティ会場の倉庫では、抑圧から放たれた若者たちが、軽快な音楽に合わせて楽しそうに踊っていました。

キャスト

  • レン・マコーマック・・・ケニー・ウォーモールド
  • アリエル・ムーア・・・ジュリアン・ハフ
  • ショー・ムーア牧師・・・デニス・クエイド
  • ヴァイ・ムーア・・・アンディ・マクダウェル
  • ウィラード・ヒューイット・・・マイルズ・テラー
  • チャック・クランストン・・・パトリック・ジョン・フルーガー
  • ウェス・ウォーニッカー・・・レイ・マッキノン
  • ロジャー・ダンバー校長・・・ブレット・ライス

スタッフ

  • 監督・・・クレイグ・ブリュワー
  • 脚本・・・ディーン・ピッチフォード、クレイグ・ブリュワー
  • 原案・・・ディーン・ピッチフォード
  • 製作・・・クレイグ・ゼイダン、ニール・メロン、ディラン・セラーズ、ブラッド・ウェストン
  • 製作総指揮・・・ティモシー・M・ボーン、ゲイリー・バーバー、ロジャー・バーンボーム、ジョナサン・グリックマン
  • 音楽・・・デボラ・ルーリー
  • 撮影・・・アメリア・ヴィンセント
  • 編集・・・ビリー・フォックス
  • 製作会社・・・スパイグラス・エンターテインメント

主役を務めたケニー・ウォーモールド

主役のレン・マコーマック役は当初、「ハイスクール・ミュージカル」での主人公トロイ役で知られるザック・エフロンが充てられていたのですが、ザック側が当分ミュージカル系の映画には出演したくないという意思を表明し、2009年3月に降板しました。その2ヶ月後、「ゴシップガール」のネイト役を演じたチェイス・クロフォードがその候補に挙げられますが、スケジュールが合わずに出演を辞退。次に選ばれたのが、プロのダンサーで振付師のケニー・ウォーモールドでした。ウォーモールドは、ビヨンセなどのバックダンサーを務めるほどのダンスの実力の持ち主で、映画はこの作品が初出演だったにも関わらず見事に主役のレン・マコーマック役を演じ切っていました。

歌って踊ることの楽しさ

この映画は1984年の青春映画「フットルース」のリメイク作品です。オリジナル版では主人公のレンをケビン・ベーコンが演じています。ケビン・ベーコンが軽快なステップで踊る姿なんてあまり想像できませんが、これがすごく似合っていてカッコいいです。若さ溢れる彼の演技は必見です。また、ヒロイン・エリエルの親友として、「セックス・アンド・ザ・シティ」で知られるサラ・ジェシカ・パーカーも出演しており、今と変わらない美しさがあるサラが見られるのも貴重です。オリジナル作品は青春ダンス映画の金字塔とも言われ、日本でもヒットしました。そしてその映画が30年近い時を経て現代によみがえったわけです。オリジナル版は今観ても面白いのですが、やはりちょっと古さを感じるところがあります。そのあたりをリメイク版では上手く変化させ、オリジナルの良い所を残しつつも現代風に華麗にアレンジしていて、オリジナル版のファンも、オリジナルを知らない人でも心から楽しめる映画になっていると思います。主人公のレンが、ただただはしゃぎたいからダンスすることを認めろというのではなく、歌ったり踊ったりすることで得られる喜びがどんなにすばらしいものなのかを知って欲しいという気持ちで行動を起こすところに好感を覚えました。大人にも認められる賢い若者という感じがして、私も見習わなければいけないなと思わされました。ダンスのシーンは流石プロ。迫力もかっこよさも兼ね備えていて、観ている私まで踊りたくなりました。観終ったあとに晴れ晴れとした気分になれる映画ですので、ぜひご覧になってみてください。

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